石炭

化学式:C

無煙炭
石炭(無煙炭)
山口県 美祢市 大嶺町 荒川 大嶺炭鉱荒川坑

 石炭(せきたん)は、陸上や水中の植物が水の底に堆積して、圧力による変質で生じた可燃性の岩石です。下表のように、4つに分けることができます。展示品は無煙炭です。下の方へ行くほど、石炭化度の程度が大きくなっています。

石炭の分類
名前 説明
泥炭
(でいたん)
 植物の堆積物が圧縮したもので、石炭の生成過程にあるものです。根や果皮が肉眼で見ることができます。品質が悪いため、通常、利用されません。ウイスキーを製造する際、香りを付けるために、泥炭を燃料に使用することもあるそうです。約90%も水分を含んでいるため、乾燥させて使用します。
褐炭
(かったん)
 泥炭が圧縮されて生成したもので、最も石炭化度の低い石炭です。名前の通り、褐色を呈しているものが多く存在します。水分は約50%に減っていますが、砕けやすく、植物の痕跡が含まれています。練炭の製造に使われています。
瀝青炭
(れきせいたん)
 黒色を呈し、黄色い炎を上げて燃える代表的な石炭です。褐炭に圧力がかかると粘りが強くなり、瀝青炭に変わります。かなり石炭化が進んでおり、約80%が炭素です。光沢がある部分とない部分が交互に層をなしています。製鉄で使うコークスの原料に利用されています。
無煙炭
(むえんたん)
 最も石炭化が進んだ石炭で、約95%が炭素で構成されています。無煙炭は硬く、手で触っても汚れません。燃焼時の煙の発生量が少く、強い火力を得ることができるので、ストーブに使用されています。ちなみに、さらに石炭化が進むと、最終的に石墨(グラファイト)へ変化します。

鉱物岩石標本42種セット (無煙炭、瀝青炭、褐炭入り)


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