石英

低温型石英
石英
秋田県 荒川鉱山

 石英は化学組成がほぼ二酸化ケイ酸(SiO2)で構成された鉱物です。同様の組成を持つ鉱物はシリカ鉱物と呼ばれています。玉髄(ぎょくずい)やオパールもシリカ鉱物です。石英は多くの岩石に含まれており、花崗岩などの酸性火成岩(SiO2の含有量が66%以上の火成岩)、片麻岩などの変成岩、砂岩などの堆積岩の主要構成鉱物となっています。
 写真は石英であるが、正確には、低温型石英と呼ばれている。低温で安定に存在するから、そう呼ばれている。石英を、大気圧下で約573℃に加熱すると、化学組成が同じで結晶構造が異なる別の鉱物(高温型石英という)に変化する。さらに加熱を続けると同様な変化が起こり、約870℃でトリディマイトという鉱物へ、約1470℃でクリストバライトという鉱物へ変化する。そして、約1700℃以上に加熱すると、溶け始める。石英は温度(正確には圧力も関係している)によって、化学組成が同じで結晶構造が異なる別の鉱物に変化する。このように、化学組成が同じで結晶構造が異なる現象を多形と呼び、多形をなす鉱物間での変化を相転移(または転移)と呼ぶ。

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