レインボーガーネット

化学式:Ca3(Fe,Al)2Si3O12

幻のメキシコ産レインボーガーネット(右は拡大写真)
レインボーガーネット レインボーガーネット(拡大)
Alamos, Sonora, Mexico

国産レインボーガーネット スーパーレインボーガーネット

レインボーガーネット(国産)

スーパーレインボーガーネット
奈良県 吉野郡 天川村 川迫鉱山 奈良県 吉野郡 天川村 行者還岳

 レインボーガーネットイリデッセンス(虹のような七色の輝き)を有する美しいガーネットです。メキシコ産のものが有名ですが、産出量がもともと極めて少なく、さらに、採掘権をめぐる問題から、採掘は進んでいません。そのため、レインボーガーネットは幻のガーネットとなっており、ツーソンの鉱物ショーで展示されたものが盗難に遭っています。研究によると、メキシコ産のレインボーガーネットはアンドラダイトグロッシュラーが混在したガーネット(グランダイトといいます)であることが判明しています。結晶内部には、同心状の組織が層状に存在しており、アンドラダイトに近い(鉄が多い)層とグロッシュラーに近い(アルミニウムが多い)層が相互に積み重なっています。その積み重ねの繰り返しの周期幅が1ミクロンよりも短く、かつ、その周期幅が一定の部分で、光の干渉現象が発生し、七色の閃光が出現します。
 2004年、レインボーガーネットが奈良県天川村の川迫鉱山と行者還岳で発見され、大きな話題になりました。はじめに川迫鉱山で見つかり、次に行者還岳で見つかりました。虹のような閃光は行者還岳の方が鮮やかです。よって、スーパーレインボーガーネットとも呼ばれています。結晶自体の色彩はどちらも褐色ですが、行者還岳の方が濃くなっています。ただし、名前の使い分けは業者によって異なっています。単純にレインボーガーネットの名前で販売している標本店もあれば、川迫鉱山のものもスーパーレインボーガーネットと呼んでいる販売店もあります。現在、川迫鉱山と行者還岳で採取されたものが市場に出回っています。ぜひ、両方、揃えてください。なお、分析の結果、天川村のレインボーガーネットはアンドラダイトに近い元素組成を示しており、メキシコ産のものとは異なっています。

レインボーガーネット(原石標本)


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