微細な石英の結晶が塊状になったものを玉髄(ぎょくずい)といいます。そのうち、色や透明度の異なる縞模様を示すものが、めのうと呼ばれています。漢字では「瑪瑙」と書き、「馬の脳」という意味です。確かに、上の写真は脳の断層写真に似ています。英語名はアゲート(Agate)です。イタリアのシシリア島を流れているアカーテ川で産出していたことに由来します。
左下の標本は、切断加工されていない「めのう」です。内部に水が入っており、振ると音がします。「水入りめのう」と呼ばれている標本です。下段中央と右端の標本は1つの原石を切断した対で、中央部に隙間が存在しています。その隙間にある透明な結晶は水晶です。
めのうは最も古い宝石のひとつです。ローマ時代の文献や、日本書紀にも登場しています。めのうの玉は、お釈迦様の骨(仏舎利と呼ばれている)として、お寺の五重塔に納められています。 |