輝安鉱

化学式:Sb2S3

輝安鉱
中国 湖南省

 光沢と細長い形状から日本刀を連想させる輝安鉱(きあんこう)は、Sb(アンチモン)の鉱物である。人類が古くから利用していた鉱物で、エジプト王朝や旧約聖書にも登場している。粉末をアイシャドウに使っていたのである。
 輝安鉱は日本を代表する鉱物である。明治時代、愛媛県の市ノ川鉱山では世界最大級の輝安鉱の結晶(長さは約60cm)が採れた。その多くは海外の博物館へ流失し、現在も人気の展示品である。ブラジルの博物館にも展示してある。市ノ川鉱山は1886年に閉山した。そのため、市ノ川鉱山の輝安鉱には、保存状態が悪くて黒ずんだものもある。写真の標本は中国湖南省で採れた輝安鉱である。産出して年があまり経っていないおかげで、美しい光沢を保っている。値段も手頃だった(長さ約6cmで¥1000)。

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