コバルト華、ニッケル華
コバルト華
ニッケル華
Co
3
(AsO
4
)
2
・8H
2
O
Ni
3
(AsO
4
)
2
・8H
2
O
Bou Azzer, Atlas Mts., Morocco
Km 3 Mine, Laurion, Attica, Greece
コバルト華
(こばるとか)と
ニッケル華
(にっけるか)は砒素(As)を主成分の1つとする砒酸塩鉱物です。化学式を見比べてください。よく似ていることが分かります。コバルト(Co)とニッケル(Ni)の部分が違うだけです。しかし、色彩は全く異なっています。どちらも美しい色をしていますが、結晶は小さいもの(最大で1cm程度)しかなく、硬度(1.5〜2.5)も小さいため、宝石に利用できません。ニッケルとコバルトは化学的な性質が似ているため、両元素を含むものがそんざいします。中には、ほぼ半々のものもあり、ピンク色を呈しています。コバルトの影響の方が強いのでしょう。
資源を捜す時、コバルト華とニッケル華は、どちらも役に立つ鉱物です。それぞれ、コバルト鉱山とニッケル鉱山の上層部分の風化された部分で生成するため、鉱山探査の指標になっています。
コバルト華の英名Erythrineはギリシャ語のerythros(紅色の意)に因んでいます。ニッケル華の英名Annabergiteは発見場所の地名に由来した名称です。両者の関係を考えると、和名の方がセンスがよいと思います。
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コバルト華
(原石標本)
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