ユージアル石

化学式:Na16Ca6(Fe,Mn)3Zr3(Si3O9)2(Si9O27)2(OH,Cl)4

赤色部がユージアル石で、一部に錐輝石が伴う。暗緑色部は霞石、白色部はリン灰石。
研磨加工品 母岩付きの原石
ユージアル石(研磨加工品) ユージアル石(母岩付きの原石)
Khibiny, Murmansk,
Kola, Russia
Kipiwa Complex, Villedieu,
Quebec, Canada

 ユージアル石はジルコニウムと塩素を主成分とする複雑な化学組成を持った珪酸塩鉱物です。ロシアのコラ半島、カナダのケベック州、ノルウェー、グリーンランドなどで産出します。コラ半島の先住民族ラップランド人は、民族のために戦った戦士の血の化石であると信じていました{『石の思い出』(フェルスマン著、堀秀道訳)より}。六角ないし三角形の板状や柱状の結晶を形成することもありますが、その様な結晶は色彩の鮮やかさに欠けます。形は良くなくても、色彩が良いものの方が愛好されています。名称は容易に酸に溶けるを意味するギリシャ語に因んでいます。


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