ロードクロサイト(菱マンガン鉱)

化学式:MnCO3

菱形結晶 塊状のスライス
ロードクロサイト(結晶) 菱マンガン鉱
Uchucchacua, Lima, Peru 北海道 古平群 古平町 稲倉石鉱山

豆状 鍾乳状
ロードクロサイト(豆状) インカローズ
Kassandra, Greece Catamerea, Argentina

 ロードクロサイトはマンガンを主成分とする炭酸塩鉱物です。菱形、あるいは、犬牙状の結晶を形成する(左上の標本)ことから、日本名では菱マンガン鉱(りょうマンガンこう)といいます。しかし、この様な結晶をなすことは多くなく、多くの場合、豆状、鍾乳状、塊状で産出します。その内部には展示品のように美しい縞模様が存在ものもあり、アクセサリーに利用されています。主要な産地は南米です。よって、インカローズとも呼ばれています。国内でも北海道や青森県で大量に産出しました。現在でも、北海道で採れたものは宝飾品に加工されています。なお、ロードクロサイトという英名はギリシャ語のバラ色に由来した名称です。
 クリミア半島(ウクライナ)の東側の付け根に位置するケルチという町には、ロードクロサイトになった貝の化石が採れる沼があります。貝の殻はそのまま残り、貝の中身がロードクロサイトに変化しています。巻き貝の化石が変化したもの(左下)が有名です。二枚貝のもの(右下)も存在します。なお、同地では、藍鉄鉱になった二枚貝の化石も採れます。

ロードクロサイトになった巻き貝 ロードクロサイトになった二枚貝
ロードクロサイトになった巻き貝 ロードクロサイトになった二枚貝
Chernomorskiy Mine, Kerch City, Crimia Peninsula, Ukraina

インカローズ (ジュエリー) ● ロードクロサイト (裸石) ● ロードクロサイト (原石等)
菱マンガン鉱(国産原石標本) ●菱マンガン鉱(外国産原石標本)


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