琥珀(こはく)は、松や杉などの針葉樹の樹脂が地中で固まって化石です。宝石名はアンバーといいます。化学組成は変化に富んでいますが、全ての琥珀には、炭素、水素、酸素の他、硫化水素が含まれています。色はふつう、黄色、茶色、黒色などですが、赤色や乳白色ものも存在します。
琥珀には、気泡や葉の他、虫やトカゲなどの化石が含まれたものがあり、姿が明瞭なものは珍重されています。上側の標本は虫の化石が含まれている虫入り琥珀で、映画「ジュラシック・パーク」で有名になりました。この標本は新生代第三紀(6500万年前から164万年前まで)に形成されたため、恐竜の再生には使えません。もっと古いもの{恐竜が生息していた中生代(2億5000万年前から6500万年前まで)に形成されたものも存在している}が必要です。
琥珀の一部には紫外線の照射によって青白く光るもの(下段)が存在し、ブルーアンバーと呼ばれています。ドミニカでは、太陽光(紫外線が含まれている)でも青色を呈しているものが採取されていますが、たいへん高価です。 |