鉱物学でよく使われている鉱物の分類法は化学組成によるものです。この分類法は、19世紀の前半に、スウェーデンの化学者クロンステットによって提案されたものです。その後、ベリゼリウス、グメリン、ナウマン、デーナなどの化学者と鉱物学者によって改良が加えられました。19世紀の後半から現在に至るまで、この分類法が使用されています。
化学組成による鉱物の分類法によると、鉱物は次の5つの種類に分類されています。
(1)元素鉱物・・・・・・単独の元素または合金から出来ている鉱物
(2)硫化鉱物・・・・・・硫黄と結合した鉱物
(3)ハロゲン化鉱物・・・ハロゲン元素(フッ素や塩素など)と結合した鉱物
(4)酸化鉱物・・・・・・酸素と結合した鉱物
(5)酸素酸塩鉱物・・・・酸素と別の元素が結びついた酸素酸塩(炭酸塩や硫酸塩など)が、金属元素と結合した鉱物
さらに、酸素酸塩鉱物は、酸素塩酸の種類によって、炭素塩鉱物、硼酸塩鉱物、硫酸塩鉱物、燐酸塩鉱物、珪酸塩鉱物などに分類されています。 |