貫入水晶

貫入水晶
Minas Gerais, Brazil

 この水晶には、下端の右側から左斜め上方向に向かって、別の水晶が貫入した状態で含まれています。よって、貫入水晶と呼ばれていますが、実際は貫入したのではなく、別の水晶を取り込むようにして、この標本は出来上がりました。一見、平凡な水晶のように見えますが、そうではありません。水晶の周りが珪酸分(水晶の原料)に富んだ熱水に取り囲まれると、結晶の成長が再開し、水晶は大きくなっていきます。その時、全体的に再成長したものが山入り水晶であり、先端部を足場に再成長したものが松茸水晶です。いずれの場合も、元々あった水晶を活用して、再成長しています。これに対し、貫入水晶の場合、元々あった水晶を利用せずに新しい水晶が成長し、元からあった水晶を飲み込んでいます。何が原因で、この様な水晶が出来上がるのでしょうか。

貫入水晶(クオーツ・イン・クオーツ) (裸石)


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