スピネル

化学式:MgAl2O4

レッド・スピネル ブラック・スピネル
レッド・スピネル ブラック・スピネル
Pingyit, Mogok, Myanma Oka, Quebec, Canada

 スピネルはマグネシウムとアルミニウムを主成分とする酸化鉱物です。スピネルの結晶は先端が尖った正8面体をなすことが多く、名称はギリシャ語の Spina (トゲの意)に由来します。スピネルの本来の色彩は無色透明ですが、鉄、クロム、亜鉛、マンガンなどが混入することによって、様々に変化します。上に掲載した赤色と黒色の他に、緑色、青色、紫色、オレンジ色、ピンク色などのスピネルが知られています。この様に色の変化に富んだ性質は、合成宝石の製造に活かされています。

コラム「レッド・スピネルとルビーの混同」
 レッド・スピネルはルビーのような美しい赤色を呈した宝石です。そのため、ルビーの代用に使われることが多いのですが、時には、本物のルビーと間違って利用されたケースも存在します。その最も有名な例は、英国王室の王冠「インペリアル・ステート・クラウン」の中央前部に取り付けられた赤い宝石です。ルビーと信じられていましたが、実際は、レッド・スピネルでした。我が国でも、入れ違い事件が発生しています。原石付きの某有名鉱物雑誌の創刊号には、ルビーの原石が付く予定でした。しかし、発行された雑誌の一部に、レッド・スピネルが間違って付属していました。雑誌の信頼性に関わる問題です。よって、後日、ルビーの原石を再添付した雑誌が発行されました。

スピネル ● スピネル (裸石)● スピネル (原石等)


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