星の砂と太陽の砂は有孔虫という生物の殻が乾燥したものです。有孔虫は原生動物根足虫(こんそくちゅう)類に属する単細胞生物で、体のつくりはきわめて原始的で、糸状の管を殻から出して食物を採り、海面を漂いながら生きています。有孔虫の死後、いったん殻は海底に溜まりますが、後に浜に打ち上げられてサラサラに乾燥し、星の砂になります。
星の砂は有孔虫の一種バキュロジプナスの、太陽の砂はカルカリナの殻です。写真を見比べると、両者の形が違うことが良く分かります。有孔虫には細かい孔が多数空いていますが、種類によって様子が異なります。星の砂の場合、孔の口径はほぼ同じで、ほとんど孔の口径は4.4ミクロン(0.0044ミリメートル)程度です。太陽の砂の場合、口径4.4ミクロン程度の孔が最も多いのですが、これよりも大きい孔が多く存在します。
展示品は鳩間島(西表島の北岸に浮かぶ小さな島)の砂浜で採取されました。保護のため、現在は採取は禁止されています。 |