霰石(あられ石)

化学式:CaCO3

松ぼっくり状

豆石

霰石

豆石

Tazouta mine, Fez, Morocco

Karlovy Vary, Czecho

三連双晶 玄武岩の空隙中の霰石
霰石(三連双晶) 玄武岩中の霰石
Minglanilla, Zaragoza,
Aragon, Spain
石川県 珠州群 内浦町 恋路

山サンゴ

白サンゴ

山サンゴ

白サンゴ

Recsk, Hungary

Sta, Eulalia,
Chihuahua, Mexico

 霰石あられ石)は面白い形になることが多い鉱物です。左上の標本は松ぼっくりのような形をしています。中心部にはコアとなる小石が存在し、放射状に霰石の結晶が群生しています。右上の標本は豆石と呼ばれています。豆が塊状になっており、大阪名物「カミナリオコシ」に似ています。中段の左の標本は3個の結晶が双晶して出来上がった六角柱状になったものです。中段の右側の標本は玄武岩と空隙に産した霰石です。下側のサンゴのような形をした標本は、山で採れるから山サンゴ、白いから白サンゴと呼ばれています。
 霰石の化学組成は方解石と同じですが、両者は結晶の構造が異なっています。産出量は方解石に比べて少なく、霰石として形成されたものが方解石に変わる場合もあります。英語の鉱物名はアラゴナイトといいます。スペインのアラゴン地方から産出したので、地名に因んで命名されました。日本名は、長野県で採れた球形の鉱物(霰石と呼ばれていた)は豆石であると考えられていたので、その名を転用したものです。ところが、後の分析で、長野の球形鉱物は方解石であることが判明し、霰石という鉱物名は不適切なものになりました。しかしながら、霰石という鉱物名が普及していたために、改名されることなく、現在でも使用されています。

霰石(国産原石標本) ● アラゴナイト (霰石)(原石等)


Copyright (C) 1996-2009 iStone. All Rights Reserved.|ホームサイトマップ