エメラルドは緑色のベリルです。5月の誕生石のひとつに選定されており、古くから宝石として珍重されています。クレオパトラも愛用していました。エメラルドは割れやすく、明確な六角柱の形を示す標本は貴重品です。内部に傷がない結晶はほとんど存在しません。宝石として使用されている大部分のエメラルドも、オイルに浸けて、傷が目立たないようにしています。
通常、エメラルドの緑色はクロムの混入によるものです。これに対し、右上のエメラルドはバナジウムが混入が緑色の原因になっています。この標本をエメラルドと呼ぶには多少問題があるかもしれません。クロム含有のもののみをエメラルドと呼び、バナジウム含有のものはグリーン・ベリルと呼ぶ人もいます。 |