異極鉱(英名はヘミモルファイト)は水を含む亜鉛の珪酸塩鉱物です。亜鉛鉱山で二次的な鉱物として、よく出現します。二通りの代表的な産状があり、左上のような無色透明の結晶での産出と、右上のような塊状あるいは層状での産出です。
鉱物名は結晶の形に因んでいます。左上の標本を観てください。赤い矢印の先にある透明な結晶の先端は尖っています。これに対し、青い矢印の先にある結晶の先端は平らです。このように結晶の両端の形状が異なったものを異極晶といいます。異極鉱はその代表的な鉱物(他には電気石が有名)です。異極晶の鉱物には加熱や加圧によって静電気を帯びるという性質があります。
異極鉱の色彩は無色や白色の場合が多いのですが、淡青色などを呈しているものも存在します。美しいものは宝飾品に利用されています。 |