ジリン隕石は、1976年3月8日に、中国吉林省に落下した。総落下重量は、4トンにも達する。発見されている石質隕石では最大である。最も大きい破片の重量は2トンもある。写真中の茶色の粒がコンドリュールである。普通コンドライトと呼ばれるグループに分類される。
宇宙線の照射によって生成した成分の分析により、ジリン隕石の宇宙空間での破壊の歴史が解明されている。まず、約900万年前に、ジリン隕石の母天体が破壊された。そのとき、ジリン隕石になる岩石部分は、直径10m程度に破壊された小さい母天体内深さ1m付近に存在した。約850万年経過した後、小さい母天体が再度破壊され、約50万年間、宇宙を漂った後、地球に落下した。以上がジリン隕石の歴史である。 |