キンバーライト
老舗(?)のキンバーライト
方解石入りキンバーライト
Kimbeley, South Africa
Chicken Park, Larimar County,
Colorado, U.S.A.
ダイヤモンド 入りキンバーライト
中国 山東省 蒙陰
キンバーライト
はカンラン石と雲母を主要構成鉱物とするマントル起源の火成岩で、ダイヤモンドを含んでいるものも存在します。ダイヤモンドの安定性からキンバーライト・マグマの噴出速度は時速300km以上になると推定されています。このような爆発的な噴火の原因は、キンバーライト・マグマには大量の水(5%以上)が含まれていたためだと考えられています。マントル内に生成したガス成分に富んだマグマが1時間程度の短時間で地表に噴出したいうダイナミックなプロセスを経て、ダイヤモンドは地表に運搬されました。
キンバーライトは古い大陸地域(南アフリカ、ケニア、シベリアなど)に分布しており、12億年前から出現しているが、8000万年前から1億2000万年前に出現のピークがある。また、下部マントルで形成されるメジャーライトという鉱物を含むキンバーライトが報告されており、地下700kmよりも深い地点の物質で生成したと考えられるキンバーライトも存在する。コアから上昇してきた巨大なマントル上昇流がキンバーライトの生成の原因という説もある。
左上の標本は南アフリカにあるダイヤモンド鉱山のひとつキンバリー鉱山で採取されたものです。キンバーライトの名は地名「キンバリー」に由来します。
下側の標本は中国・山東省・蒙陰で産出したキンバーライトですが、赤い矢印の先にダイヤモンドを含んだ珍しいサンプルです。右側がダイヤモンドの拡大写真です。
右上の標本は米国コロラド州のチキンパーク鉱山のキンバーライトですが、捕獲岩として炭酸塩鉱物に富んだ岩石(
カーボナタイト
?)を含んだいます。
コラム「ダイヤモンドの含有確率」
大部分のダイヤモンドはキンバーライト・マグマによってマントルから地表に運ばれてきた。キンバーライトは、どの程度ダイヤモンドを含んでいるのであろうか。含有率は極めて低く、約数千万分の1程度である。写真のキンバーライトの重さを100g、ダイヤモンドの重さを0.05カラット(10mg)として、写真のようなキンバーライトの存在確率を計算すると、約数千個にひとつの確率となる。さらに、岩石の表面にダイヤモンドがのぞくように割られた岩石でなければならない。写真のキンバーライトはたいへん貴重な試料である。
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