レーザー水晶とはレーザー光線が進むように直線状に細長い長柱状の水晶です。水晶の長さと太さの比は水晶が成長する熱水(二酸化ケイ素などが溶け込んでいる高温の地下水)の条件(温度、化学組成、対流の程度など)によって、変化します。合成水晶の場合、制約を与えずに自由に水晶を成長させると、長さと太さの比が10以上の長柱状の結晶が出来上がります。これに対し、天然の水晶では、高温のペグマタイト中で生成した水晶の長さと太さの比は2〜3程度、低温の晶洞(しょうどう。鉱脈や岩石内部に生じた空洞。)中で生成した水晶では1〜2程度であり、長柱状の水晶は例外的な存在です。これらの事実から推測すると、レーザー水晶は合成水晶の製造過程に近い条件(例えば、不純物が少ない)の元で誕生したのかもしれません。 |