パライバトルマリン

化学式:Na(Li,Al)3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4

パライバトルマリン パライバトルマリン2
Sao Jose da Batalha,
Paraiba, Brazil
Dos Quintos Mine, Parelhas,
Rio Grande do Norte, Brazil

 パライバトルマリンは銅の混入によって水色を呈しているリチア電気石です。パライバトルマリンの少し緑色(発色原因はクロムの混入)を帯びた美しい水色は独特のものであり、人気が高く、トルマリンの中で最も高額で取り引きされています。銅による青色とクロムによる緑色は互いに個性が強く、融和が難しい組み合わせですが、パライバトルマリンでは美しく調和しています。青色と緑色のバランス、つまり、銅とクロムの絶妙な混入比が創り出した奇跡と言えます。
 パライバトルマリンはブラジルのパライバ州で1989年に発見されました。宝石名は州名に因んでいます。その後、隣のリオグランデノルデ州とアフリカのナイジェリアでも見つかっています。左上の標本は本家のパライバ州のもので、左上はリオグランデノルデ州のものです。産地が離れているようですが、実は、州境にある同じ山脈で採れた原石です。輪切り状のものと縦割り状のものを揃え、全体が分かるようにしました。パライバトルマリンは原石でも高価なため、このような合わせ技で、楽しんでいます。同様に、ブラジルのパライバ州とナイジェリアは遠く離れていますが、南米大陸とアフリカ大陸が分裂する前は、隣接していました。世界地図で確認してください。

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