トルマリン

化学式:(Na,Ca)(Mg,Fe)3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4

 トルマリンは電気的な性質が強い鉱物です。そのため、日本名は電気石(でんきせき)と名付けられました。トルマリンは単独の鉱物名ではなく、ホウ素を主要構成元素とする珪酸塩鉱物のグループ名です。13種類の鉱物(詳細は電気石を参照)が属しています。名称は、スリランカの公用語であるシンハリ語の Turmali (多くのものを持つ意)に由来します。スリランカでは、黄色いジルコンとトルマリンを一緒にした呼び名(両者は同じ鉱物であると考えられていた)でした。
 トルマリンは最も色彩の変化に富む宝石です。無色、赤色、黄色、緑色、青色、紫色、褐色、そして、黒色と、様々な色のものが知られており、1つの結晶で複数の色彩を明確に呈しているものまで存在します。色の違いから、様々な呼び名が存在します(コラム参照)。トルマリンが多彩な色を呈している原因は、大変複雑な化学組成です。主要な成分で表せば上式のようになりますが、成分が微妙に入れ替わったものが多数存在します。なお、宝石としてよく利用されているのはリチア電気石ルベライトインディコライトパライバトルマリンもリチア電気石の一種)です。また、ピンク色のトルマリン(ピンクトルマリン)は10月の誕生石のひとつに選定されています。

 ナトリウムと鉄のトルマリン  ナトリウムとマグネシウムのトルマリン
ショール(鉄電気石) ドラバイト(苦土電気石)
 ナトリウムとリチウムのトルマリンとその仲間
エルバイト(リチア電気石) パライバトルマリン
ルベライト インディコライト ベルデライト
 カルシウムとリチウムのトルマリン  カルシウムとマグネシウムのトルマリン
リディコート電気石 ウバイト(灰電気石)
 ユニークなトルマリン
ウォーターメロン・トルマリン トルマリン・キャッツアイ

コラム「トルマリンの色彩別の名称」
 トルマリンのカラーバリエーションは豊富です。赤いものもあれば、青いものも、透明なものもあれば、黒色のものも存在します。そのため、昔の人は異なる鉱物であると考え、様々な名称で呼んでいました。現在でも、その呼び名は使われています。下表に整理したので参考にしてください。なお、最近では、色彩名を使って、ブルー・トルマリンなどと呼ばれることが多くなっています。

トルマリンの色彩別の名称
 赤色 ルベライト  赤紫色 シベライト
 緑色 ベルデライト  青色 インディコライト
 褐色 ドラバイト  黒色 ショール
 無色 アクロアイト

トルマリン ●トルマリン
トルマリン雑貨品  ●トルマリン(原石標本) ● トルマリン (原石等)


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