シルビンはカリウム(K)と塩素(Cl)で構成されているハロゲン化鉱物です。シルビンはカリウムの原料として利用されています。鉱物名は
Sylvius (オランダの学者)ゆかりの化学物質に因んだ命名です。シルビンには岩塩(NaCl)と類似する性質があるので、カリ岩塩とも呼ばれています。シルビンと岩塩は海水などが蒸発して形成されました。そのため、同様の産状を有します。しかし、シルビンの存在量はかなり少量です。これは海水中の両元素の濃度(ナトリウム:1.1%、カリウム:0.04%)の違いに起因しています。シルビンの本来の色彩は無色です。この標本には赤鉄鉱が含まれているため、赤色を呈しています。 |