この標本は鉱物科学研究所から購入しました。同研究所は販売標本リストを発行しています。リストの第120号にて、42番目に紹介されている標本を見てください。なんと、ここに展示したものと同じでものが掲載されています。この標本を入手するまでの裏話を紹介しましょう。
まず、最初にクリソコラ&マラカイトが販売されたのは2005年3月の新着標本販売会でした。この石を品定めをする時、最も重要なことは縞模様の美しさです。安価なもの(¥3,000以下)は縞の間隔が狭い部分だけで構成されており、美しさに欠けると思いました。高価なもの(¥4,000以上)は縞の間隔が広く、バランスの良さを感じました。しかし、¥4,000以上も払いたくありません。よって、購入することを止めました。
次に、5月に開催された新宿ショーでも見かけましたが、同様に見送りました。なお、4月に販売リストが送られてきましたが、手にとって選べないので、パスしました。
そして、季節は夏になり、7月に新着標本の販売会が開催され、3度目の購入の機会がめぐってきました。テーブルに列べられた商品をながめていると、¥3,000で、この標本が販売されていました。間隔の広い縞模様が見える上、狭い縞模様も備わっています。よって、購入を決意しました。それから2週間後、標本リストを整理していた時、自分のものとよく似たものが紹介されていることに気づきました。列べてみると、模様が完全に一致。同じ標本であることが判明しました。
販売リストに掲載される標本は、お店の方(堀先生)がじっくり選んだものが使用されるはずです。先生と同じ価値観を共有でき、なんとなく、嬉しくなりました。 |