ナンタン隕石

オクタヘドライト(IIICD)
ナンタン隕石
中国 広西壮族自治区 南丹

1516年落下、価格(1グラム):¥70

 ナンタン隕石の科学的分析が行われて、隕石として認定されたのは1958年でした。それまでは鉄鉱石と考えられていました。この地方に伝わる古文書の中に、「1516年6月、星の一群が北西の方角より蛇や竜のように波打ちながら降ってきた。」という記載があり、ナンタン隕石の落下を表していると考えられます。ナンタン隕石は400年以上に渡って、雨ざらしになっていたのかもしれません。そのため、表面はかなり錆びていますが、内部は鉄ニッケル合金で、黒い硫化物(トロイライト)を少し含んでいます。切断面を研磨酸処理してやると、ギベオン隕石のような縞模様(ウィドマンシュテッテン構造)が現れます。回収量は9500キログラムに達します。

コラム「古い落下目撃のある隕石」
 落下の様子が目撃され、現在も保存されている隕石のうち、古いものをふたつ紹介しよう。
 世界でもっと古い落下目撃記録のある隕石は、なんと、福岡県直方(のおがた)市の神社に保存されていた。861年5月19日に、稲妻を伴って、神社の境内に落下したと、記録されている。1982年の研究で、直方隕石は石質隕石であることが確認された。
 2番目に古いものは、1492年11月16日午前11時30分頃に、フランス・アルザスのエンシシャイムに落下した石質隕石である。エンシシャイム隕石の重量は127キログラムあったが、分割されて世界各地の博物館に分配された。最大(約56キログラム)のものは、今もエンシシャイムの町のホールに展示されている。 隕石の存在が科学界で認知されてから200年も経っていない。当時の学識者達は、神の奇跡と結論づけた。

ほんもの隕石観察セット ●隕石標本 ● 隕石標本2  ● 隕石標本3


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