落下の様子が目撃され、現在も保存されている隕石のうち、古いものをふたつ紹介しよう。
世界でもっと古い落下目撃記録のある隕石は、なんと、福岡県直方(のおがた)市の神社に保存されていた。861年5月19日に、稲妻を伴って、神社の境内に落下したと、記録されている。1982年の研究で、直方隕石は石質隕石であることが確認された。
2番目に古いものは、1492年11月16日午前11時30分頃に、フランス・アルザスのエンシシャイムに落下した石質隕石である。エンシシャイム隕石の重量は127キログラムあったが、分割されて世界各地の博物館に分配された。最大(約56キログラム)のものは、今もエンシシャイムの町のホールに展示されている。
隕石の存在が科学界で認知されてから200年も経っていない。当時の学識者達は、神の奇跡と結論づけた。 |