オパールの遊色効果は光の回折によって生じています。遊色効果が生じる仕組みを紹介しましょう。
まず、下のイラストを見てください。遊色効果を示すオパールを電子顕微鏡で10万倍程度に拡大すると、このような構造を見ることが出来ます。オパールは二酸化ケイ素と水で構成される鉱物です。イラスト内の水色の球体(実際は無色透明で、形状も多面体)は二酸化ケイ素と水が混ざり合ったものですが、二酸化ケイ素と水の混ざり方は不規則です。よって、オパールは結晶ではありません。しかし、二酸化ケイ素と水が混ざり合った球体は、イラストのように規則正しく層状に列んでいます。ここで、球体と球体の間に隙間(すきま)が存在することに注意してください。しかも、この隙間も規則正しく層状に列んでいることに注目してください。実は、オパールの内部で光が反射する場所は隙間であり、隙間はとても重要です。実際、隙間が無いオパールでは遊色効果は生じません。 |