サファイアはアルミニウムと酸素で構成されているコランダムという鉱物です。宝石名はギリシャ語のサフィルス(青いの意)に由来します。宝石界では赤色以外のコランダムのことをサファイアと呼びますが、一般的には青い色のものをサファイアと呼びます。高値で取り引きされるサファイアは、透明感のある深い青色のものです。サファイアは9月の誕生石に選定されています。
サファイアが青いのは、不純物として鉄とチタンが含まれているためです。純粋なコランダムの結晶は無色ですが、サファイアのように鉄とチタンが混入すると、赤色と黄色の光が結晶に吸収されます。その結果、結晶を通過する光は、青色となります。不思議な話ですが、鉄とチタンの両方が混ざっていないと、青色になりません。鉄だけでは黄色になります。チタンだけでは色がつきません。合成サファイアを製造する際にも、酸化鉄を1%と酸化チタン0.1%が混ぜられています。
展示標本に含まれている金色の針状の鉱物はルチルです。ルチルの混入は、スターサファイアにスターを発生させる原因となっています。 |