日高ヒスイ(日高翡翠)とは1966年に日高町で見つかった緑色の岩石です。北海道大学にてヒスイ(翡翠)であると鑑定され、ニュースでも報道されました。その後の研究により、クロムを1%程度含むクロム透輝石(輝石の一種)で構成されていることが判明しました。透輝石の色彩は無色から黄褐色の場合が多いのですが、クロムを含むことによって美しい緑色を呈します。
ヒスイ(翡翠)には硬玉(ジェダイト)と軟玉(ネフライト)の2種類に分けることが出来ます。よって、日高ヒスイはヒスイではありません。しかし、緻密な構造を持っており、彫刻に利用できることと、ヒスイによく似た美しい緑色を呈していることから、『日高ヒスイ』という宝石名が学会で提唱され、海外でも認知されています。第3のヒスイと言えるでしょう。
日高ヒスイが宝飾品に使用されたのは主に1970年代です。産出は長く続きませんでした。ほとんどが採取されてしまい、日高ヒスイの歴史は終わりました。 |