白榴石(はくりゅうせき)はカリウムとアルミニウムを主成分とする珪酸塩鉱物です。準長石の一種として掲載されてきましたが、近年、国際鉱物学連合によって沸石の仲間に分類されるようになりました。しかし、鉱物愛好家の間では、依然として準長石として取り扱われることが多いようです。当サイトも、この慣習に従っています。
白榴石は、カリウムに富み、二酸化ケイ素(SiO2)に欠乏した火成岩の中に見つかります。霞石とは異なり、シリカ鉱物(石英など)と共生することも可能です。理想的な組成は、カリ長石(KAlSi3O8)から二酸化ケイ素を差し引いた化学式(KAlSi2O6)で表すことが出来ます。
無色や灰色の白榴石も産出しますが、白色が典型的な色彩です。英名(Leucite)はギリシャ語
Leokos (白の意)に由来します。白榴石の結晶系は600℃以上で等軸晶系であり、柘榴石(ざくろ石)の様な24面体の結晶を形成します。和名は色彩(白)と柘榴石の『榴』を合わせた鉱物名です。粒状や塊状の白榴石も存在します。
白榴石の主な産地はイタリア、ドイツ、米国などです。日本では見つかっていません。カリウムに富んでいるので、イタリアでは肥料の原料として利用されています。 |