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ラブラドル効果(ラブラドレッセンス)

ラブラドル効果を示すラブラドライト

 ラブラドライトは灰色を呈していることが多い鉱物です。しかし、角度を変えると、孔雀の羽のように鮮やかに輝くものが存在します。この様な光の効果はラブラドライト特有の現象です。よって、ラブラドル効果、あるいは、ラブラドレッセンスと呼ばれています。なお、全てのラブラドライトがラブラドル効果を示すわけではなく、むしろ、示す結晶は希です。また、青色にのみ輝く結晶も存在します。
 ラブラドル効果を示すラブラドライトは、曹長石(そうちょうせき)(NaAlSi3O8)と灰長石(かいちょうせき)(CaAl2Si2O8)が半々程度(正確には5:5〜4:6)の割合で構成されています。結晶内部には、2つの特徴が備わっています。まず、曹長石と灰長石からなる非常に薄い層が存在し、これらの層が規則正しく交互に重なり合っています。この様な内部構造によって、薄層による光の干渉が生じていると考えられます。また、結晶の内部には無数の小さな板状あるいは針状の磁鉄鉱赤鉄鉱などが不純物として含まれています。これらの不純物も、光の干渉現象の原因となっており、結晶全体の色彩を暗くして干渉現象を引き立てています。これら2つの内部構造(層構造と不純物の含有)の相乗効果によって、ラブラドル効果が生じると考えられています。

ラブラドライト (ジュエリー) ● ラブラドライト (裸石) ● ラブラドライト (原石等)


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