鉄隕石は、ニッケルの濃度と別の金属元素(ガリウム、ゲルマニウム、時に、イリジウム)の濃度の関係によって、上のグラフのように13のグループに分類されています。グループ名は元来、ニッケルの含有量により分類(A、B、C・・・)と別の金属元素の含有量により分類(氈A、。・・・)を組み合わせたものでしたが、現在では順番に間違いが生じています。また、蘗Bのように2つのグループが合併されたものもあります。大部分の鉄隕石は13のグループのいずれかに分類されますが、どのグループにも属さない鉄隕石が80個ほど存在し、異常種と呼ばれています。
13のグループの鉄隕石は、それぞれ異なる小惑星の破片と考えられています。小惑星の内部でマグマが生じると、化学組成が変化した部分が小惑星の内部に生成します。しかし、生成した部分(小惑星の内部の一部)の化学組成が、別の鉄隕石グループと同じになることは不可能です。つまり、グループの違いはもともと組成の異なる小惑星に由来すると判断できます。マンドラビラ隕石のような異常種も存在することも考慮すると、鉄隕石には多数(おそらく100以上)の小惑星の破片が含まれていることになります。 |