インペリアルトパーズ

トパーズ概論 ブルートパーズ インペリアルトパーズ シトリントパーズ

化学式:Al2SiO4(OH,F)2

黄色(通常)

赤紫色(レア)

インペリアルトパーズ

インペリアルトパーズ2

Ouro Preto, Minas Gerais, Brazil

 インペリアルトパーズはブラジルのミナス・ジェライス州オーロ・プレート付近だけで産出する希少なトパーズです。ブラジル国内では、シトリン(天然のものとアメシストを加熱して黄色に変えたものの両方)のことも、トパーズと呼ぶようになってしまいました。それ故、オーロ・プレート産の本物のトパーズを、黄水晶と区別するために、インペリアルトパーズ(Imperial topaz)あるいはプレシァストパーズ(Precious topaz)と呼ぶようになりました。Imperial とは「皇帝の」を、Precious とは「高貴な」を意味します。
 インペリアルトパーズという名は、色彩の特性からも、ふさわしい名前です。まず、他のトパーズと比べて、色が濃く、シェリー酒の色と表現されています。他のトパーズは光によって退色しますが、インペリアルトパーズは長時間光で照らしても、色があせることがありません。また、ヒビのない結晶はほとんど採れず、希少価値の高い宝石です。
 化学組成も、他のトパーズと多少異なっています。トパーズには水酸基(OH)とフッ素(F)が含まれていますが、普通のトパーズの場合、フッ素の方が水酸基よりも多くなっています。これに対し、インペリアルトパーズでは、水酸基の方が多くなっています。光による退色の明確な差は、化学組成の違いが原因かもしれません。
 右側の赤紫色を呈した標本は、黄色のものと比べて、産出量はかなり少なく、マニアには人気の標本です。加熱処理によってトパーズをピンク色に変えることが出来ることから推測すると、赤紫色のインペリアルトパーズも、熱による変成を受けているのかもしれません。

インペリアルトパーズ ピンク・インペリアルトパーズ (ジュエリー)

インペリアルトパーズ (裸石) ● インペリアルトパーズ等 (原石等)


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