衝突は太陽系の様々な場所で発生しています。惑星や衛星の表面にある多数のクレーターは衝突の痕跡であり、隕石にも衝突の痕跡が残っているものが多数あります。下に展示している隕石はその典型で、角れき岩の構造をしていることが良く分かります。
この月隕石は月の高地(白い部分)から飛来してきました。月面には多数のクレーターが存在し、隕石の衝突が多く発生したことを示しています。その痕跡は月隕石にも残っています。また、アポロが持ち帰った月の高地の石のほとんどが角れき岩でした。
カポエタ隕石は小惑星ベスタから飛来したと考えられている隕石グループ(HED隕石)の一種です。この隕石は、小惑星の地殻部分と考えられる隕石と、マントル部分と考えらっれる隕石が混ざった構成を示しています(カポエタ隕石参照)。隕石のふるさとは小惑星帯と考えられています(ビランガ隕石参照)が、地球軌道に向かうようになる原因は小惑星同士の衝突と考えられています。 |